緊急事態宣言解除を受けて、2020年の1月以来、つまりコロナで世の中がこんなことになる前に行って以来、久しぶりに実家へ行ってきた。
人が住んでないと家はダメになるというけれど、あまり変わっていないようで、でもやはり空き家然とした雰囲気が色濃くなったよう。

玄関先に大きな蜘蛛が誰の邪魔も入らないことをいいことに、のびのびと立派な巣を作っていた。
それからお墓に行って「あなたが隠し持っていたアダルトビデオは娘の私が秘密裏に処分してあげたのだから、くれぐれもよろしく頼みますよ」と仏様になった父に向って脅迫まがいのお参りをし、母のいる施設へ。
施設の方の話では、コロナ禍のこの二年近く誰にも会えず外にも出れずで、認知症が進んだようだいうことだったので、ひょっとしたらもう私のことも覚えていないかも? なんて心配していたのだった。
施設はまだまだ用心深く、対面はガラス越し、会話は電話を通してということで、どうしてそんなことをするのかということを母には理解できないらしく、けれども父への脅迫が効いたのか私のことはすぐに認め、私を見ながら開かないガラス戸を必死に開けようとしていた。
スタッフの方に咎められ、スタッフの方経由で差し入れた秋冬用のブラウスを渡されると、母は「ありがとう」と言った。
10分ほどの面会だった。











