菩提寺にて、ひとりで母の三回忌。
実家の処分も終わって区切りがついたところでやっと落ち着き、ほんとにやっと、母のことにまっすぐに向き合えた気がする。
菩提寺は真言宗で読経は呪文のようで何を言っているのか全く理解できないのであるが、なぜか此度は心に沁みた。
お話の方はわかりやすくて、三回忌というのは阿弥陀如来が守護仏でこの2年の間浄土へ向かう故人も残された人間にとっても大変苦労のあった時間だそう、この供養で故人はやっと蓮の花の上に鎮座されるという話で、この2年間のことを振り返ったらつい涙が出てしまった。
母とは苦い思い出ばかりだったけれども、手を合わせながら心からのお礼と謝罪、これで私の心の整理がついて、法要というのは故人のためというより残された人間のためでもあるのだな。
法要の後お墓参りして、ひとりでうなぎ屋に入った。
ひと口だけお酒を飲もうかな。
メニューを開くと冷酒グラス300円! 安っ!

小さなぐい飲みグラスだろうと思って注文したら、まるまる一合出てきた。えっ?!
舐めてみたら意外と美味しいお酒で、どうなってんだ、この値段?

なんだかひとり打ち上げみたいなことになってしまい、いろんな思いが交錯し、酔いも手伝って、また涙が出てきてしまった。
食事を終えて店を出たところで、一匹の猫が足元にすり寄ってきた。
しゃがんで撫でているとさらに頭をすり寄せてきて、猫ってば人の気持ちがわかってるんだよね~。
「お疲れ様、がんばったね」って言ってくれてるんだよね~。
いいこだね、ありがとね。阿弥陀様のお遣いかもね。
ふと我にかえると入り口横のうなぎの焼き台のところから、お店のご主人がじっとこちらを見ていた。
ひとりで酒を飲んで、泣きながらうなぎを食べて、猫を撫でながらなんか言ってる、さぞや変な女と思われたことであろう。
こうしてひとり法要は無事終わった。

守護仏の阿弥陀如来の話を聴いて、真言宗のこと今更興味がわき、そういえばと積読の中からひっぱり出してきた。
さっそく読んでみよう。















